最近の響鬼のこと。

出遅れましたが、一応。


まず、プロデューサー&脚本交代云々について。
敢えて論じません。理由は単純、ンなこと本来の視聴者=子供にゃ関係ないから。
脚本が井上に変わったから、キャラも変わっただなんて理屈が通じるわけがない。ヒビキさんが急に心変わりしたら、戸惑うだけなのに。
現・白倉Pの覚悟*1は、知識として頭に入れましたが、それだけです。
それ前提で、30話以降をちょろっと語ってみることにします。


して、新キャラ。桐矢京介について。
名前も転校生って状況も、昨年のプリキュア無印の入澤キリヤとカブってるので、ほのかさんに説教してもらってください。以上。いやウソ。
……キャラそのものは、悪くないと思うんです。
29話でヒビキさんが言ってたように、真面目に生きてても不幸な目には遭う。それがあの万引少年であり、また桐矢なのかもしれない。
誰もが優しく厳しい、きちんとした大人ばっかりな世界。それはそれで不健全でしょう。
だからこういう現実離れした人間に出会うことだって、あり得なくはない。
個人的には、こういう「空気読めない」キャラにシンパシーを感じてしまうのです。明日夢と「友達になれるかどうか、まだわかりません」*2なんて言っちゃう、対人関係の不得手さを見せられると、逆に何とかしてほしくなってしまう。


じゃあ、何とかすればいいんです。ヒビキさんたち、ちゃんとした大人が。
響鬼世界に溶け込めない桐矢が、徐々に彼らと打ち解け成長していく。その姿を見せてくれればいいんです。
それはきっと、明日夢の成長にもつながるはず。桐矢のような人間とどう接するべきか、どう折り合いをつけるべきか、それを学ぶこともまた「心を鍛える」一環になるはず。
そして彼の存在によって、明日夢の「何かが変わり始めた」日常が、堰を切ったように動き出し*3。同時にヒビキさんたちの日常=魔化魍退治にも異変が起こり、停滞していた話が進展。しっくり合ってるじゃないですか。


つまりは、「響鬼の世界観に、555の草加雅人のようなキャラが迷い込んできた。さぁどうする?」という状況なら、全然オッケーっすよ、ってこと。
ある種の、クロスオーバー的な楽しみを感じてます。
故に、響鬼の世界観は維持したまま、桐矢の空気読めなさを演出していければいい、と。
何お前独りで555してんだ、と視聴者がツッコミを入れるだけで済めばいい。既存のキャラまで555的な動きしてるなら論外、二次創作以下ですが。
例えば、風邪で寝てる人間の横で売り物を扱っちゃダメでしょう。こういう細かいところに気を配れてこそ、あの響鬼の世界観を維持できるんだから。
でも今週の回で、ヒビキさんが桐矢に言い諭したりしてるのを見ると、まだ様子見は出来るかな、と思います。結論を出すには、まだまだ早い。


世界観を乱すのは構いません。元に戻れるだけの余裕がある、あるいは進化できるのなら。
しかし、世界観を"いきなり"壊すのだけは勘弁願います。


……と、なると。
じゃあ「響鬼の世界観」って何だ? って話になりそうですが、それは――何だろう。
日常の積み重ねの中で、憧れる大人の背を追う少年、って言えばそのまんまなんだけど。ううむ。
思うに、30話以降の響鬼に怒った方々は、特撮番組の枠を超えた『仮面ライダー響鬼』というジャンルの番組を見たかったからじゃあないか、と、思うのですがー
それが商業的に成功できるか否かは、別の話。



ああ、《装甲声刃》については、自分に聞かないほうがいいです。
今までの音撃との落差とか考える前に、「《ライザーシロガネ》のジャスティブレードみたいでカッコええー」、とか思っちゃった人間なんで。
鍛えなきゃ使えなかったわけだし、許容できなくはなかったですが。



追伸。
むしろ自分は、ふたご姫のほうが心配。
それこそあの元大臣&手下軍団のキャラ、ふしぎ星のゆるゆる〜っとした世界観に浮いてない?
奴らと対峙しているファイン&レインは、ゆるゆる〜っとしたキャラのままでいられるのか?
完全に宇宙犯罪者アリエナイザーと化した奴らに、ふたご姫の世界観を維持したまま、立ち向かうことは出来るのか?
そしてミルロに出番はあるか?*4
3クール目からスタッフ変わって、総監督・佐藤順一のテロップが消えてたりしませんよね。いっそ今川監督にすれば、エクリプス=シェイドのあの十傑集走りも様にな(略)

*1:決して今回の路線変更に納得はしていない、とのこと。

*2:2回も言ったし。それが、君の決め台詞って解釈でいいのかな?

*3:だから明日夢のOPナレーションがなくなった、ってのは好意的解釈に過ぎるかな?

*4:実は結構深刻。プリンセス勢のキャラ掘り下げが甘いまま、シリアスな話を進めようとしてるわけだし。そして、現在ブライトと接点皆無のミルロは、ホントに出る幕がない!